刑事罰と民事罰の側面
加害者を絶対許せない場合に、被害者ができることをまとめました。
刑事罰を重くするためにできること
民事裁判は、被害者が直接裁判所に訴えて起こすことができます。(提訴)
しかし、刑事裁判は違います。
被害届の提出や刑事告訴はできますが、裁判にする(起訴)かどうかを決めるのは検察官なのです。
だから、被害者ができることは検察官への働きかけです。
人身事故を起こした場合、加害者は普通、事故直後から刑事手続きに入っています。
少なくとも業務上過失致傷罪の容疑、飲酒運転とかなら危険運転致死傷罪の容疑かもしれません。
いずれにせよ、刑事手続き中なので、検察官が結論を出す前に意見を言うことです。
初犯であったり、深い反省を示している場合、検察官は不起訴にすることもよくあります。
それが許せないなら、ぜひ行動を起こしましょう。
厳罰を求める上申書を出すほかに、直接会う方法もあります。
ただし、この場合も最終的には検察官の判断にゆだねられます。
民事罰を重くするためにできること
これは要するに、損害賠償金をより多く取るということです。
確実なのは弁護士の力を借りることです。
損害賠償金の基準は実は複数あるのですが、弁護士なら最高の基準で請求してくれます。
また、加害者に特別にひどい状況がある場合、損害賠償金のうちの慰謝料をさらに増額できることもあります。
例えば事故原因や事故後の態度が特に悪質な場合などです。
ただし、賠償金の増額で加害者を苦しめられる場合は限られます。
保険金の限度額内である場合は、保険会社の支払いが増えるだけで、加害者に痛みはありません。
逆に、加害者が無保険で資産も収入もない場合。
支払い能力をはるかに超えた賠償金をさらに増額しても、効果は事実上ありません。
行政罰を重くするためにできること
減点処分、免許停止・取り消し、交通違反金などの決定に、被害者が影響を及ぼす方法はありません。